頭の痛い空き家問題、空き家バンクは宝の山か?それとも屑の塊か?

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総務省によると、住む人のいない空き家は13年10月時点で820万戸、全体の13・5%を占めるとのことです。日本全国で7軒に1軒は空き家になる計算ですね。
また2014年5月に、日本創成会議・人口減少問題検討分科会の推計による「消滅可能性」896自治体が示されました。ショッキングなニュースでしたね。
日本はこれから超高齢化、人口減少社会にむかっていくわけですが、ますます空き家が増えていくことが確実です。今回は、ようやく動き出した感のある空き家問題の今後について、私見を述べたいと思います。空き家問題は空き家を持つ人ももちろんですが、空き家を抱える地域の問題でもあります。

空き家問題とは

なぜ今空き家が問題なのでしょうか?。空き家が増えてたって、何が問題なの?と疑問に思う方もおられるかもしれません。でも自分や家族の管理している空き家があって、火災や地震で、持っている空き家が被害を被るかもしれませんし、固定資産税も上がっていけば、出費もかさんでいきますね。自分たちだけならまだしも、家が壊れたせいで隣近所に迷惑をかけるのも避けたいですね。

空き家が増えるとなぜ困る?

空き家が犯罪の温床になるかも・・・

「うちの隣、空き家のはずなんだけど、なんだか最近人がいる気配がする。気持ち悪いなぁ・・・。」

空き家がすべて管理されていれば良いのですが、そうとも限りません。長い間放置されている間に、ホームレスの人が住み着いたりするかもしれません。子供が遊び半分で空き家に入って遊んでいるかもしれません。またゴミを不法投棄する人がいるかもしれません。もしかして犯罪のアジトに使われているかもしれません。

人が住んでおらず長い間放置していれば、こんなことも想定されますよね。

空き家が増えると家の値段が下がる

単純な話、需要がへり供給が増える=値段が下がる

空き家が増えていくとどんなことが起こるでしょうか?不動産の価格に与える影響が大きいです。空き家が増え(供給が増える)るということは、売り手が増えることになり、価格が下がる要因になります。一方買い手は、これから超高齢化、人口減少で減っていく一方ですね。買い手が減れば価格の下がる要因になります。

自治体が力を入れる「空き家バンク」とは?

自治体がインターネットなどで物件を紹介する空き家バンクに力を入れています。自治体が物件を紹介することで、空き家を少しでも減らしていこうとする施策です。「空き家バンク」の役割は情報や人のマッチングまでであり、売買契約や賃貸借契約はほとんどの場合、宅地建物取引業者を通して行うことになります。

空き家バンクは空き家問題にとって重要

業者さんが行うのは、単なる物件の斡旋です。その地に住むとなれば、何度も足を運んで生活のことを相談したり、地域のことを知るために、定住体験プログラムに参加したりすることもあるでしょう。それらのことを民間の不動産業者さんが行うのは無理がありますので、そこで自治体が運営する空き家バンクの出番というわけですね。空き家問題に苦しむ自治体にとっても、もはや単なる物件の仲介だけではない、地域の浮沈をかけた取り組みというわけですね。

空き家を抱える人はどんな負担を負うことになる?

実際に空き家を持っている、管理している人はどんな負担を負うことになるのでしょうか?。

固定資産税の負担増

政府は2015年度の税制改正の重要施策の一つに空き家対策を掲げていて、「住宅が建っている土地の税負担を6分の1に軽減する優遇措置を倒壊などの恐れがある空き家の場合は適用しないようにする」ことを検討しているようでです。(日経2014年12月31日、日経2015年2月8日より)。この優遇措置があるため、建物を壊し更地にするより、空き家にしておいたほうが税負担が軽くなり、結果として、空き家が放置されていることに繋がっていました。今後は、自治体が危険と判断した場合、更地にした方が税負担が軽くなるようにする方針とのことです。
国土交通省と総務省は指針案をまとめています。「空き家かどうかを判定する目安として、建物が1年間にわたって使われていないこと」(日経2015年2月19日)

現在空き家を持っている人も、これから持つ予定の人も、このあたりの税制改正の動きには敏感になる必要がありますね。

近隣に被害を与えたり、住環境の悪化に繋がりかねない

・台風などで瓦が飛んで隣地の人にけがをさせた。
・地震などで、ブロック塀が崩れ、通行人にけがをさせた。
・野良犬や野良猫の住処になった。
・子供がいたずらで侵入してきて塀や扉、壁に落書きした。
自分だけの被害ならまだしも、他の人の迷惑にもなるのですね。管理できない家は持つのも危険というわけですね。空き家は一度空き家になり数年たつと、再び人が住む場合は少ないと言われます。人が住まないと家の痛みが激しくなりますし、再び住もうと思えばリフォームにも費用が掛かりますからね。

管理コストがかさむ・・

人が住んでいない家は、一般的に老朽化が進みやすいといわれています。老朽化を防ぐために、定期的な点検や清掃、通期換気が必要になってきます。
管理するのには、それ相応のコストがかかります。家族の誰かがたまに家に行って掃除するのも手間と時間と費用がかかります。最近では専門の管理業者もありますが、お金もかかりますね。

空き家等の適正管理条例の対象になるかも?

平成26年4月時点で全国350以上の自治体で、空き家等の所有者に適正な管理を義務付ける条例が施行されています。空き家を放置せず管理しなさいということですが、一度自治体の空き家条例を確認してみてもよいと思います。

空き家はすべて解体される運命なのか?

空き家が抱えることは本当に大変なことなのですね。
空き家が増えることは、居住用にも、それ以外の何の用にも供されない資産が増えることになるのですから、社会の損失です。しかし、この資産を有効に生かせないものかと色々な取り組みも行われています。
~地域の集会所、保育所、空き家活用のゲストハウスに、店舗転用にも~
国の支援も始まっており、学童保育を手がける民間の事業者に対し、民家やアパートを活用する場合に家賃を補助する制度の創設を2015年度から開始するとのことです。(日経2015年2月13日)
しかし、現実は残念ながら、空き家が蘇るケースはまれで、実際は放置されたり、解体されるケースがほとんどでしょう。空き家が増えるペースが速すぎて、再利用される空き家はほんの一握りなのでしょうね。

今空き家を持っている、将来持つかもしれない人に

これから空き家を持つかもしれない人を含めて、今後の家をどうするのか、早めに考えておいたほうがよいと思います。

〇空き家のまま売却する。
〇空き家を解体して更地にする。
〇賃貸する

解体したら解体費もかかるし、固定資産税もたくさんかかる、とりあえずそのまま放っておこう。そんな考えは、いろいろなリスクや税金負担増で難しい時代になると覚悟しとかないといけませんね。

まとめ

これは単純な図式です。
空き家が増えているから・・・
1⇒ 危ない家を整理する施策の固定資産税増
2⇒ 解体される家の増加
3⇒ 空き家の減少
4⇒ 空き家問題の解決

ことはそう単純ではないでしょう。空き家問題は、その国の住環境の問題でもあります。

空き家は高齢化社会の象徴だから仕方ない。と思いきや、欧米の諸外国では空き家率は5%前後です。日本が13.5%と突出して高くなっています。欧米では、一度建てた家をリフォームして住み続けることが当たり前に行われているからですね。
また家の平均耐用年数はイギリス、アメリカは100年以上です。一方日本はたったの30年です。20年たてば家の資産価値はほぼゼロになります。日本の住宅がいかに短寿命かわかりますね。

家電や自動車ではあれだけ、高品質、高性能を誇った日本で、なぜ住宅だけがこうなのか不思議な気がします。

一度建てた建物の資産価値を落とさず、長く使っていく。そんな社会に変えていく行政の役割が重要になってくるでしょう。そこに空き家問題の解決のヒントがあるように感じています。

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