総務省の「消費者物価指数」では前年度0.0%の物価上昇? 生活者の実感とかけ離れているのはなぜだろう。

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総務省が発表した2月の消費者物価指数は、消費増税の押し上げ分を除くと前年比0・0%の横ばいだそうです。消費増税による消費の冷え込みと、ガソリンの値下がりが消費者物価を押し下げているとの分析ですが、なんだか生活者の実感とかけ離れている気がします。実際買い物をしていると、物価はもっと上がっている気がします。なぜ生活者の実感とかけ離れてしまっているのでしょうか?

日銀の「生活意識に関するアンケート調査」では1年前に比べ平均5.6%上昇

日本銀行発表の「生活意識に関するアンケート調査」(第61回)(2015年3月調査)によると現在の物価に対する実感(1年前対比)は、『上がった』との回答が増加しています。
また、1年前に比べ、物価は何%程度変化したかについての回答は、平均値は+5.6%(前回:+5.3%)とのことです。(日本銀行HPより)

生活実感とかけ離れている理由その1:品目によりまだら模様の物価、上がっているものもあれば下がっているものもある

原油安・・・ ガソリン安い 円安・・・食品など輸入品は値上がり 競争激化・・・家電など弱含み
物価が、品目によりまだら模様になっているようです。総務省が、27日発表した2月の消費者物価指数は、消費税増税による物価押し上げ効果を除くと、前年比0.0%つまり「横ばい」でした。原油相場の値下がりから、ガソリン、灯油を筆頭には大きく値下がりしており、エネルギー関連の品目が総じて下がっています。円安にも関わらず値下がりが大きいのは、それだけ原油相場の下げが大きいのでしょう。
それに反して上がっているのが食料品です。2月の生鮮食品を除く食料は前年比3・9%の値上がりになったようで、円安による原材料費の値上がりを末端の商品に価格転嫁する動きが顕著です。
消費増税のあおりを食っているのが家電など家庭用耐久財です。2月の耐久消費財は前年比0・6%の値上がりで、消費税分(約2%)を考えると値下がりしているといえます。消費増税による消費意欲の減退をもろに食らっている格好ですね。また食品やエネルギーなどのように必需品でないことも買い控えの原因と言えましょう。

生活実感とかけ離れている理由その2:新製品に切り替え実質値上げしたのに、消費者物価指数は変わらない

一例をあげます。いままで普通に「味噌」として販売していました。(100g450円)
これを、「有機栽培された米及び大豆等を主原料に、独自製法にて生産された味噌」(100g500円)として販売したらどうでしょう。企業としては、より付加価値をつけたのだから値段を高くしてもよいと考えて値段を高くするわけです。しかし上がった50円分すべてが付加価値分とは限りません。その中には単なる値上げ分も含まれているはずです。消費者はよい商品なのだから高くて当然だと思わせるわけです。このように新製品に切り替え実質値上げをする企業が相次いでいます。
このような場合に困るのが、消費者物価指数は、同じ商品の同じ物量で測った価格の変動を追っており、新商品に切り替わった途端比較しなくなることです。つまり実質値上げしたのに消費者物価指数は影響がないことになります。

消費税も増税になり、最近物価が上がったなぁと思うのに、政府が発表する消費者物価指数は変わらず、確かにガソリンは値下がり、テレビパソコンなどは安くなってきている気がするが、食費が前よりかかるようになったと感じるのはこのあたりが理由でしょうか?

生活防衛のための家計管理

ガソリン値下げの恩恵はいつまでもあるものではありません。原油相場が下がったことによる一時的なものと割り切りましょう。
生活に直結する生鮮食品などは、今後短期的にも中長期的にも値段がじわじわ上昇していく可能性が高いと考えられます。円安による輸入品の物価上昇や、世界的な異常気象による農業生産への悪影響、新興国や発展途上国の人口増もじわじわ効いてくるでしょう。今後の家計のキャッシュフローを考える場合、あらかじめ物価上昇分を見込んでも良いでしょう。毎年2%食費を増やす予算でちょうどいいと思います。
家電製品などは、値下がりが続いていくでしょう。昨今の日本の現状を見て、競争激化と需要の減退で、消費者にとってはよりよい製品が、安く手に入るようになっていくことがなんとなく予想できますね。生活者にとっては助かりますね。

日銀総裁は、デフレ心理転換を示唆

最近の日銀の黒田東彦総裁発言からも、総裁はデフレ転換に自信をもっている様子が伺えます。
(以下4月20日日経夕刊より引用)
4月19日の米ミネソタ州で講演・・「日本のデフレ心理について「転換しつつあることを示す指標が多く確認できる」 ・・・消費者物価指数(CPI)の動向について「基調的な物価上昇率が著しく改善したことに疑問の余地はない」 ・・・「家計は将来的に物価は毎年2%上昇するだろうという見方で一致する傾向が強まっている」

まとめ

これからの家計を考えていくうえで、食糧など生活必需品が値上がりしていくことは考えたくはありませんが、年2%インフレを政府目標としている以上、覚悟しておかないといけません。景気が良くなり収入が増えて皆ハッピーとなればよいのですが・・

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